Binanceドメイン変遷史:binance.comからbinance.bzまでの経緯
本物と偽物のBinance(バイナンス)ドメインを見分けるための最善の方法は、まずその起源を理解することです。つまり、いつから使用され、なぜ導入されたのか、そしてどのようなユーザーの問題を解決するものなのかを知ることで、見慣れないドメインに遭遇しても慌てることはありません。本記事では、過去にBinance公式が使用してきたドメインをタイムライン順に整理し、照らし合わせて判断するのに役立つ情報を提供します。もし今すぐメインの入口にアクセスしたい場合は、直接 Binance公式サイト を開いてください。アプリをダウンロードする場合は Binance公式アプリ から進み、iPhoneでのインストールについては iOSインストールガイド を参考にしてください。
2017年:メインドメイン binance.com の誕生
Binanceは2017年7月に香港で設立され、ほぼ同時期にメインドメインとして binance.com の利用を開始しました。ドメインのレジストラはGoDaddy、ホスティングにはCloudflareが利用されていました。当時のウェブサイトは英語版のみで、すべての機能がこの1つのドメインに集約されていました。
当初、中国のユーザーは .com へ支障なくアクセスできていましたが、2017年9月の「九四公告」以降、一部の省の中国電信(China Telecom)や中国聯通(China Unicom)が binance.com に対してDNSポイズニングを行うようになりました。これが、後に予備ドメインを導入する引き金となりました。
2018〜2019年:各地域のサイトが続々と登場
コンプライアンスの要件が高まるにつれ、Binanceグループは異なる管轄区域ごとに独立した法人を設立し始め、それに対応する地域限定ドメインも順次オンラインになりました。
| ドメイン | 導入年 | 法人名 | メインサイトとのアカウント共有 |
|---|---|---|---|
| binance.us | 2019年 | BAM Trading Services Inc. | 共有不可 |
| binance.co.jp | 2018年 | Binance Japan K.K. | 共有不可 |
| binance.kr | 2019年 | Binance KR | 共有不可 |
| binance.sg | 2019年(提供終了) | Binance Asia Services | 過去に共有あり |
| binance.com.au | 2020年 | InvestbyBit Pty Ltd | 共有不可 |
地域サイトの特徴は、現地の金融規制ライセンスを保持し、独立したアカウントシステムを持っていることです。これらのサイトは現地の居住証明書に対する厳しい制限があるため、中国のユーザーが利用することはほとんどありません。
2020年:binance.com の多言語パス構造が完成
Binanceは2020年に大規模な国際化改修を実施し、言語の区別をサブドメインからパス形式に変更しました。例えば、簡体字中国語は cn.binance.com から binance.com/zh-CN へと変更されました。この変更の目的は、1つのドメインで全言語を管理し、SEOや保守性を向上させることでした。
この段階において中国のユーザーが最も頻繁に利用した入口が binance.com/zh-CN であり、ページの読み込み完了後、右下に言語切り替えボタンが表示されるようになりました。
2021年:予備ドメイン binance.info の提供開始
2021年は中国の規制当局による暗号資産取引への取り締まりが最も厳しくなった年であり、9月に「暗号資産取引の投機リスクをさらに防止および対処することに関する通知」が発表された後、全国のすべてのプロバイダーがBinanceのメインドメインを完全にブロックしました。
ユーザーの接続が完全に遮断されるのを防ぐため、Binanceは2021年11月に binance.info を導入しました。このドメインは別系統のCDNおよびDNSシステムを利用しており、メインドメインがブロックされた場合でもアクセスできる地域があります。アカウント、資産、KYC(本人確認)のすべてがメインドメインと共有されています。
2022〜2023年:binance.bz が選択肢に加わる
「bz」はベリーズ(Belize)の国別トップレベルドメイン(ccTLD)です。Binanceは2022年半ばに、東アジアおよび東南アジアの一部地域向けに binance.bz の利用を開始しました。CDNの解決遅延が少なく、ランディングページが非常にシンプルである点が特徴です。
注意点:binance.bz はBinanceのベリーズ法人ではなく、単なる予備ドメインの1つに過ぎません。.com や .info と同様に、同一のアカウントシステムを共有しています。
2024〜2025年:accounts.binance.com がサブドメイン専用に
ログインのハイジャックリスクを軽減するため、Binanceは2024年下半期に、ログインと登録のプロセスをメインドメインのパスから独立した accounts.binance.com サブドメインに切り替えました。これにより、binance.com/login にアクセスすると、自動的に accounts.binance.com/login にリダイレクトされます。
この手法には2つの利点があります。1つ目は、ログインページでより厳格なセキュリティポリシー(CSP、HSTS)を適用できること。2つ目は、万が一メインサイトに悪意のあるコードが注入された場合でも、ログイン入口の安全性が確保されることです。
現在(2026年初頭)のドメイン一覧
以下の表は、本記事の公開時点でメンテナンスが継続されている公式ドメインのリストです。
| ドメイン | 役割 | 対象ユーザー |
|---|---|---|
| binance.com | メインの入口 | 全世界(デフォルト) |
| binance.info | 予備の入口 | メインドメインが制限された地域 |
| binance.bz | アジア太平洋向け予備 | 東アジア / 東南アジア |
| accounts.binance.com | ログイン・登録専用 | 全ユーザー |
| binance.us | 米国独立サイト | 米国居住者 |
| binance.co.jp | 日本独立サイト | 日本居住者 |
| binance.kr | 韓国独立サイト | 韓国居住者 |
この表に記載されていないドメインは疑ってかかる必要があります。特に「b1nance」「bina-nce」「binance-cn」など、スペルを少し変えたものはすべてフィッシングサイトです。
ドメインの変更はアプリに影響するか?
影響しません。アプリの内部通信は api.binance.com のようなAPIドメインに接続しており、ブラウザからアクセスするドメインとは完全に独立しています。仮に binance.com が将来新しい予備ドメインを導入したとしても、既存ユーザーがアプリのアップデートなどの作業を行う必要はありません。
よくある質問(FAQ)
Q:binance.bz はBinance傘下のベリーズ支社ですか? A:いいえ。 .bz は覚えやすく、名前解決が速い予備ドメインにすぎず、特定の法人実体とは関係ありません。
Q:.info で登録した古いアカウントでも .com でログインできますか? A:はい、可能です。基盤となるアカウントシステムはすべて共通だからです。
Q:accountsサブドメインは2024年に新設されたものですか? A:はい、2024年半ばから全面的に導入されました。それ以前のログインは直接 .com/login で処理されていました。
Q:今後さらに新しいドメインが追加されることはありますか? A:いつでも追加される可能性があります。Binance公式サイトの発表ページでは、新しいドメインが有効化されるたびに通知が行われるので、チェックしておくことをお勧めします。